概要
三大ピラミッドの真ん中にあるのが、クフ王の息子カフラー王が築いたとされる第2ピラミッドだ。
カフラーが王になる前には、クフ王の跡を継いだジェドエフラー王がいるが、彼はギザから8キロメートルほど離れたアブ・ロアシュにピラミッドを築き、しかも統治期間が短かったため未完に終わっている。
次に王位に就いたカフラー王は再びピラミッドの造営地をギザに戻し、大ピラミッドに劣らない巨大ピラミッドを建てた。
第2ピラミッドも、他のピラミッド同様、石灰岩の外装をはぎ取られているが、三大ピラミッドの中で唯一、頂上付近にわずかながら外装の一部をとどめている。
内部構造は二つの入口とそれぞれの下降通路、副室と玄室という、大ピラミッドでも、大ピラミッドに見られるような複雑な内部構造が造られることはなかった。
第2ピラミッドがかつての姿をとどめているのは、外装だけではない。
ピラミッドの東側にある葬祭神殿は損傷が激しいものの、そこから続く参道と河岸神殿は比較的状態がよく、参道脇にたたずむスフィンクスを含めて、ピラミッド・コンプレックスとしての構造をよく保っている。