概要
カイロから南西およそ20キロメートルに位置するサッカラは、第1王朝のころから王家の墓地として利用されてきた土地で、ピラミッドだけでも11基あることが確認されており、その数は他のどの地域よりも多い。
階段ピラミッドは、第3王朝のジェセル王がイムホテプに設計させた、エジプト史上初のピラミッドである。
それ以前、応募はアラビア語で「ベンチ」を意味するマスタバというスタイルで造られていた。
階段ピラミッドも最初はマスタバとして築かれたが、その後規模を拡張し、マスタバを重ねて4段の階段状に、さらに2段重ねて、最終的には6段のピラミッドとなった。
イムホテプは、階段状にすることで、象徴的に王の魂が天に昇れるようにしたのではないかと考えられている。
ここはエジプト最古の「ピラミッド・コンプレックス」としても重要な場所だ。
階段ピラミッドもピラミッド・コンプレックスを構成する要素のひとつで、15ヘクタールもの敷地はぐるりと周壁によって囲まれ、「セド祭」(王位の更新を記念する儀式)を催すための庭を有している。
他にも、左右対称の葬祭神殿や複雑な内部構造を持つなど、マスタバからピラミッドと神殿の複合体への劇的に変化した様子を見る事が出来る、興味深い遺跡だ。